こんにちは。おでかけ部のなかじです。
車中泊をしていると、寒い時期の暖房をどうするかという問題があります。
電気毛布、FFヒーター、家庭用エアコン、セラミックヒーターなど、暖房器具はいろいろありますが、どれを選べばいいのでしょうか。
車中泊の暖房は、「これが一番おすすめ!」と簡単に決められるものではないと思っています。外気温はもちろん、車内で使える電気の量、暖房を使う時間、そして車内のどこを暖めたいのかによっても選び方が変わってきます。
我が家のキャンピングカーでは、家庭用エアコンの暖房とFFヒーターを使い分けています。ただし、車内全体を暖めているわけではありません。暖房も冷房も、普段生活している居住空間だけを快適にするようにしています。
今回は、我が家で実際に行っている暖房の使い方を紹介しながら、車中泊ではどんな暖房を選べばいいのかを考えてみたいと思います。
車中泊の暖房は何を使う?主な暖房方法を整理
車中泊で使用する暖房には、いくつかの方法があります。それぞれ暖め方や必要な設備が違うので、まずは主な暖房方法を整理しておきます。
| 暖めたい範囲・使い方 | 主な選択肢 |
|---|---|
| 車内の空間を長時間暖めたい | FFヒーター |
| 電源に余裕があり、短時間で室温を上げたい | 家庭用エアコン暖房 |
| 身体を中心に暖めたい | 電気毛布・寝具 |
| 外部電源などで補助的に暖めたい | セラミックヒーター |
どの暖房が合うかは、車の設備や使い方、電源、製品の使用条件によって変わります。我が家で実際に使っているのは家庭用エアコンとFFヒーターですが、まずはそれぞれの特徴を整理してみます。
FFヒーター
FFヒーターは、燃料を使って車内に温風を送り込む暖房器具です。燃焼に使う空気を車外から取り込み、排気ガスも車外へ出す仕組みになっています。
ファンや制御装置を動かすための電気も必要ですが、家庭用エアコンの暖房と比べると、電気の使用量を抑えやすいのが特徴です。そのため、長時間車内を暖めたい場合にも向いています。
ただし、取り付けや排気経路の確保、燃料配管の点検などが必要です。
家庭用エアコン暖房
家庭用エアコンを取り付けたキャンピングカーなら、冷房だけでなく暖房にも利用できます。温度を設定して使えるので、使い勝手がいい暖房方法です。
ただ、車中泊で使うとなると、気になるのが電源です。外部電源が使える場所なら比較的利用しやすいですが、サブバッテリーで動かす場合には、バッテリー容量やインバーターの能力を考える必要があります。
また、消費電力は外気温や運転状況によって変わります。家庭用エアコンが取り付けられているからといって、どんな場所でも長時間暖房を使えるわけではありません。
電気毛布・電気敷き毛布
電気毛布や電気敷き毛布は、車内全体ではなく、主に身体を暖めるための暖房器具です。家庭用エアコンやFFヒーターで車内の空間を暖める方法とは、少し考え方が違います。
比較的消費電力の小さい製品もあるため、ポータブル電源などを利用する車中泊では選択肢になります。ただし、必要な電力量は製品の仕様や使用時間によって変わります。
ちなみに、我が家では電気毛布を使用していません。その理由については、後ほど紹介します。
セラミックヒーターなどの電気暖房
セラミックヒーターなどの電気暖房器具も、車内を暖める方法のひとつです。スイッチを入れるだけで温風が出るので、使い方は簡単です。
ただし、消費電力の大きい製品も多いため、バッテリーだけで使う場合には注意が必要です。例えば、消費電力600Wの暖房器具を2時間使えば、単純計算で1,200Whの電力量が必要になります。実際には電源側の変換ロスなども加わります。
また、車内は住宅と比べて狭く、寝具や衣類などの燃えやすいものが近くにあることもあります。製品の使用条件や、周囲との距離を確保できるかなども確認しておきたいところです。
車中泊の暖房は「何で暖めるか」より「どう暖めたいか」で考える
車中泊の暖房を選ぶときは、暖房器具の種類だけでなく、どんな場面で使いたいのかを考えることも大切です。
外気温によって必要な暖房は変わる
例えば、外気温が10℃前後の夜と、氷点下になる夜では、必要な暖房が違ってきます。
少し肌寒い程度なら、寝具を工夫するだけで過ごせる場合もあるでしょう。一方、外気温が大きく下がる場合には、車内の温度そのものを上げる必要が出てくることもあります。
同じ車でも、その日の気温によって暖房の使い方を変えることが大切だと思います。
使える電源によって選べる暖房が変わる
車中泊では、電気をどれだけ使えるかも重要です。
外部電源が使えるのか、ポータブル電源を使用するのか、サブバッテリーを搭載しているのか。さらに、バッテリーの容量や充電できる環境によっても変わります。
家庭用エアコンなど、電気を多く使う暖房器具を使いたくても、電源に余裕がなければ長時間の使用は難しくなります。反対に、十分な電源設備がある車なら、暖房の選択肢も広がります。
短時間で暖めたいのか、長時間使いたいのか
暖房を使う時間も判断材料になります。
寒くなった車内を短時間で暖めたいのか、それとも就寝中に室温を保ちたいのか。この2つでは、暖房に求める役割が違います。
我が家では、早く室温を上げたいときには家庭用エアコン暖房を使い、就寝時やサブバッテリーの電気をできるだけ残したいときにはFFヒーターを使うことが多いです。
どちらを使うかは、そのときの気温やサブバッテリーの残量などを見て決めています。
身体だけ暖めたいのか、空間ごと暖めたいのか
もうひとつ大切なのが、暖める範囲です。
寝袋や電気毛布などを利用して身体を暖める方法と、FFヒーターやエアコンで車内の空間を暖める方法では、目的が違います。
ひとりで寝るだけなら、身体を暖める方法でも十分な場合があります。一方、車内で長時間生活したり、複数人で過ごしたりする場合には、空間そのものを暖めたくなることもあります。
そして、空間を暖める場合でも、必ずしも車内全体を暖める必要はないと考えています。
我が家は車内全体ではなく、居住空間だけを快適にしています
我が家のキャンピングカーは、トヨタのコースターを自分たちでDIY架装したバスコンです。車両は大きいですが、車内全体を暖めるのではなく、普段生活している後方の居住空間を快適にするようにしています。
カーテンで仕切って後方の居住空間だけを冷暖房
普段くつろいだり寝たりしている後方の居住空間と、車内前方の間には通路があります。通路の両側には壁があるので、そこにカーテンを取り付け、冷房や暖房を使うときだけ閉めています。普段は開けたままです。


写真は、カーテンを開けた通常時と、閉めて居住空間を仕切った状態です。実際に、仕切った前方と後方で温度差が10℃以上になることもあります。
運転席やキッチンのある前方は冷暖房していません
車内前方には運転席や収納、キッチンなどがありますが、ここまで快適な温度にしようとは考えていません。冬の暖房だけでなく、夏の冷房でも同じです。
普段過ごす場所が快適であれば、それでいいと思っています。ただし、前方にある設備の凍結防止などが必要になる場合は、快適性とは別に対策を考える必要があります。
このように居住空間だけを暖めていることも、家庭用エアコンやFFヒーターを使い分けるうえでの大切な前提になっています。
その前提があるから、家庭用エアコン暖房とFFヒーターを使い分けています
我が家で使っている暖房は、家庭用エアコンとFFヒーターの2種類です。どちらか一方だけを使うのではなく、そのときの状況によって使い分けています。
短時間で室温を上げたいときは家庭用エアコン暖房
車内が寒くなっていて、早く室温を上げたいときには家庭用エアコンの暖房を使っています。例えば、寒い朝に車内の温度を早く上げたいときなどです。

実際に、外気温が氷点下まで下がった翌朝、FFヒーターを使用していたものの、さらに早く暖めたくて家庭用エアコンの暖房を入れたこともあります。
家庭用エアコンは電気を使いますが、サブバッテリーに余裕があるときには便利です。使うときはサブバッテリーの残量も確認しています。
就寝時や足元が冷えるときはFFヒーター
就寝時など、長時間暖房を使いたいときにはFFヒーターを利用しています。
FFヒーターを選んでいる理由のひとつは、家庭用エアコン暖房と比べて電気の消費を抑えやすいことです。燃料は使いますが、電気の消費が少ないので、サブバッテリーの残量が気になるときにはFFヒーターを選んでいます。
また、我が家では足元の冷えが気になるときにもFFヒーターを使用しています。一方、FFヒーターを使っていると、空気の乾燥が気になることもあります。
どちらにも良いところと気になるところがあるので、我が家では一方に決めず、使い分けるようにしています。
電気の残量や天気予報も判断材料にしている
家庭用エアコン暖房を使うか、FFヒーターを使うか。その判断には、サブバッテリーの残量も関係しています。
電気に余裕があるときには家庭用エアコン暖房を使うこともありますが、残量をできるだけ減らしたくないときにはFFヒーターを選ぶことが多いです。
また、翌日の天気予報も確認しています。晴れが続きそうなのか、雨や曇りが続きそうなのかによって、ソーラー発電からの充電量が変わるためです。
翌日の充電も考えながら、どちらを使うか決めています。
ソーラーパネルを1,350Wにしていても、雨や曇りの日が続けばサブバッテリーの残量は減っていきます。我が家で実際に行っている電気の管理については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

我が家の暖房の使い方は、車両条件にも左右されます
ここまで我が家の使い方を紹介してきましたが、すべての車中泊車で同じようにできるわけではありません。我が家には、家庭用エアコンやFFヒーターに加えて、それらを使うための電源設備があります。
24V300Ahのサブバッテリーと1,350Wソーラーという条件
我が家のキャンピングカーには、24V300Ahのサブバッテリーを搭載しています。ソーラーパネルは合計1,350Wです。
この設備があるため、外部電源を使用しない場所でも、サブバッテリーから家庭用エアコンを動かすことができます。
サブバッテリーは、以前の12V600Ahから24V300Ahへ変更しました。変更までの経緯や、走行充電で経験したトラブルについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

ただし、1,350Wというのはソーラーパネルの公称出力の合計であり、いつでもそれだけ発電できるわけではありません。冬は日照時間も短く、天候によって発電量も大きく変わります。
そのため、電源設備があるからといって、電気を気にせず暖房を使っているわけではありません。
ちなみに、ソーラーパネルも最初から1,350Wだったわけではありません。以前の480Wから1,350Wへ増やしたことで、実際にどのような効果があったのかをこちらの記事でまとめています。

大型のバスコンの使い方を、そのまま一般車へ当てはめられない理由
我が家はバスコンなので、一般的な軽自動車やミニバンなどでの車中泊とは条件が違います。
車内の広さはもちろん、断熱の状態、電源設備、暖房する範囲なども違うでしょう。家庭用エアコンが使えるからといって、ほかの車でも同じように使えるとは限りません。
特に家庭用エアコンをサブバッテリーで動かす場合は、バッテリー容量やインバーターの能力を確認する必要があります。
ただし考え方そのものは他の車にも応用できる
一方で、「必要な場所だけを暖める」という考え方は、ほかの車でも参考になると思っています。
車内全体を暖めようとするのではなく、どこで過ごすのか、どこを快適にしたいのかを考える。必要に応じて仕切りを設けるなど、暖房する範囲を工夫する方法もあります。
もちろん、暖房器具の吸気や吹き出し口、換気経路をふさがないことが前提です。
暖房器具を選ぶ前に、暖める範囲を見直してみるのもひとつの方法だと思います。
電気毛布を使っていないのには理由があります
車中泊の暖房としてよく名前が挙がる電気毛布ですが、我が家では使っていません。
理由は、猫も一緒に旅をしているからです。人間だけなら身体を暖める方法でもいいのですが、猫もいるので居住空間そのものを暖かくしておきたいんですよね。そのため、我が家では家庭用エアコン暖房やFFヒーターを使っています。
もし私ひとりで車中泊をするなら、電気毛布も選択肢になると思います。ただし、実際に使って比較したわけではないので、使い心地や消費電力についての評価はできません。
寝るときの暖房はこう考えています
我が家では、寝る前に天気予報を確認して、夜中の外気温がどのくらいまで下がりそうなのかを見ています。そして、予想される気温や現在の室温に合わせて暖房を使っています。
夜中の外気温が10℃前後ならFFヒーターを15〜16℃に設定
夜中の外気温が10℃前後まで下がりそうなときには、FFヒーターを15〜16℃程度に設定することがあります。
我が家で使っているFFヒーターは、設定温度を基準に自動で運転を切り替える仕組みになっています。
例えば16℃に設定した場合、室温が14℃まで下がると運転を開始し、18℃まで上がると停止します。この設定温度との差は、もともと機器側で決まっているもので、私が調整しているわけではありません。私が設定するのは16℃などの目標温度だけです。

これは我が家で使用しているFFヒーターの動作なので、すべての製品が同じ仕組みとは限りません。
外気温12℃以上なら基本はFFヒーターOFF
夜中の外気温が12℃以上ありそうなときには、基本的にFFヒーターを使わずに寝ています。
車内は外気温とまったく同じになるわけではないので、それほど寒くならないと感じることが多いためです。
ただし、12℃という数字は、我が家での経験から判断している目安です。車両の断熱状態や寝具によっても違いますし、同じ外気温でも体感温度は変わります。
すべての車で12℃以上なら暖房が不要という意味ではありません。
夜中に寒いと感じたときはエアコン暖房を16℃・30分タイマー
夜中に寒いと感じたときには、家庭用エアコンの暖房を利用することもあります。サブバッテリーの残量が60%以上あるときなど、電気に余裕がある場合です。
そのようなときは、16℃に設定して30分タイマーで使うことがあります。
室温を少し上げることが目的なので、朝までずっとエアコンを動かすという使い方ではありません。もちろん、外気温が低い場合などは、FFヒーターを使うこともあります。
居住空間は外気温+5℃程度になる感覚がある
これまで車中泊をしてきた感覚では、暖房を使わない状態でも、居住空間の温度は外気温より5℃程度高いことがあります。
これはきちんと比較測定した数字ではなく、これまでの経験から感じている目安です。外気温や風、日中の蓄熱、車内で使っている電化製品などによっても変わるはずです。

実際には温度計を確認しながら、必要に応じて暖房を使用しています。
車中泊の暖房は安全面も確認して選ぶ
車中泊の暖房では、暖かさや消費電力だけでなく、安全に使えるかという点も重要です。
特に狭い車内では、住宅と同じ感覚で暖房器具を使わないようにしたいところです。
暖房器具によって使用できる環境や条件は異なります。車内での使用が認められているか、設置場所や使用時の注意事項などを、必ず製品の取扱説明書で確認しておくことが大切です。
FFヒーターは設置・吸排気・点検が大事
FFヒーターは、燃焼用の吸気と排気を適切に車外へ通す構造になっています。ただし、取り付け方や配管の状態に問題があれば、危険が生じる可能性があります。
我が家でも、過去にFFヒーターの燃料漏れが見つかり、原因を確認して燃料ホースを交換したことがあります。
設置したら終わりではなく、定期的に状態を確認することも大切だと感じています。FFヒーターを選ぶ場合には、製品の説明書に従った適切な設置と点検が必要です。
実際に燃料ホースを交換したときの作業の様子は、こちらの記事に残しています。

就寝時は特に使用条件を守る
就寝中は、異常が発生してもすぐには気付けない可能性があります。そのため、暖房器具を使ったまま寝る場合には、製品がそのような使用に対応しているかを必ず確認する必要があります。
FFヒーターについても、吸排気口がふさがれていないか、異音や燃料漏れがないかなど、使用前の確認が重要です。
一酸化炭素警報器の設置など、安全対策についても考えておきたいところです。
暖かく眠ることも大切ですが、安全に使えることが大前提だと思います。
結局、車中泊ではどんな暖房を選べばいい?
ここまで暖房の種類や我が家での使い方を紹介してきましたが、結局どれがいいのでしょうか。
私は、まず暖房を使う目的を整理するのがいいと思っています。
短時間で車内を暖めたい場合には、十分な電源が確保できるなら家庭用エアコン暖房が候補になります。ただし、必要な電力を供給できる設備があることが前提です。ポータブル電源や小さなサブバッテリーだけでは、対応できない場合もあります。
就寝時に室温を維持したい場合には、長時間使用することを前提に考える必要があります。適切に設置されたFFヒーターなど、使用条件に合った暖房設備が候補になります。寝るときに暖房を使う場合には、車両設備や製品の使用条件に合わせて判断することが大切です。
身体だけ暖めたい場合には、寝袋や電気毛布などを使う方法もあります。特にひとりで寝ることが中心なら、空間全体を暖めるよりも電気の使用量を抑えられる可能性があります。ただし、寝具の保温性能や最低気温を考え、寒さに対応できるかを確認する必要があります。
居住空間全体を暖めたい場合には、家庭用エアコンやFFヒーターなどが候補になります。我が家もこちらの考え方ですが、車内全体を暖めるのではなく、後方の居住空間だけを暖めています。
このように、暖房器具を選ぶだけでなく、車内をどう使うかも考えてみるといいと思います。
まとめ|車中泊の暖房は、使う空間と使い方で選ぶ
車中泊の暖房には、FFヒーターや家庭用エアコン、電気毛布など、いろいろな選択肢があります。ただし、どれかひとつがすべての人におすすめというわけではありません。
外気温、使える電気の量、暖房を使う時間、そしてどこを暖めたいのか。このあたりを整理すると、自分の車中泊に合った暖房方法が見えてくると思います。
我が家では、車内全体ではなく後方の居住空間だけを快適にすることを前提に、家庭用エアコン暖房とFFヒーターを使い分けています。
大型のバスコンだからといって、車内全体を快適な温度にする必要はないと考えているからです。これは暖房だけでなく、夏の冷房でも同じです。
暖房器具を選ぶ前に、まずは車内のどこを暖めたいのかを考えてみる。我が家では、居住空間だけを暖めるという方法が合っています。
以上、我が家の車中泊での暖房の使い方をご紹介しました。
それでは、また^^




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